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「東北化学薬品株式会社」



理工系の研究室に東北化学薬品株式会社と書かれた段ボールを見かけたことがあります。


調べてみると、弘前市に本社を置く、B to Bの会社でした。


現在では弘前大学病院や弘前大学の研究室等で使われる理化学機器や検査試薬、分析機器といった機械類や、県内の病院や工業薬品を使う会社等と取引を行っているそうです。


そこで、今回は「東北化学薬品株式会社」・人事伊達さんにお話を伺いました。


●企業紹介

東北化学薬品株式会社は農薬を扱う会社として発足しました。

今期(2022年9月期)で設立70年となり、現在では弘前大学病院や弘前大学の研究室等で使われる理化学機器や検査試薬、分析機器といった機械類や、県内の工業薬品を使う会社等と取引を行っているB to Bの会社です。


青森県内の蛇口を捻れば、東北化学薬品株式会社の薬品でろ過、消毒された水が飲めるなど、意外にも身近な企業をご紹介します!




会社について色々お伺いすることができたので、一問一答方式で載せます!

Q.本社の所在地が青森県弘前市なのはなぜですか?
創業したのが青森県弘前市だからです。
今期(2022年9月期)で設立70年になりますが、最初は農薬を扱う会社でした。農薬から始まり、病院で扱う検査機器や検査試薬など幅広く扱うようになりました。

Q.他に支店はありますか?
あります。八戸、青森市内といった必要とされる地域に営業所を増やしています。
青森県以外にも、東北6県全部と東京に支店があります。
そこから、東京や関東と東北をつなぐというのが弊社のミッションかなと考えています。

Q.どのような部門がありますか?
部門は4グループに分かれており、部門ごとに取引相手が異なります。
1.食品工場や農薬、2.病院関係、3.大学関係、4.民間工場・官公庁といったように、部門が分かれています。   

Q.事業分や的に資格などは必要になってきますか?
入社時点で資格を取る必要はありません。
入社後に取得してもらう形になります。事業的には毒物及び劇物の資格などが必要になりますね。興味があれば、大学の一般教養の講義を受けてみるのも良いかもしれないです。

さっそく取材内容に入りたいと思います!




●理系文系について


理系の方が就職するイメージが強いのですが、就職している方の理系・文系の割合はどれくらいですか?


理系・文系の割合は半々くらいです。


理系に限らず、必ず大学で研究活動して卒論を書くと思いますから、卒業できれば問題ないです。結局、社会人になってからもやることは勉強と実践なので。


そこに理系・文系の大きな差はないですね。多少、予備知識があれば理解しやすいところはあると思います。



そうなのですね。

気になったのですが、文系でも希望があれば、事務作業以外での、仕事に就くことは可能ですか?


営業職であれば、メーカーの勉強会に参加してもらえればなれます。


逆に予備知識がないほうが先生とのやり取りがスムーズにいくかもしれないです。

生半可な知識を持つとご指導を頂くこともあります。


何にせよ誠実にお客さんが何を言いたいのか聞くことができる力があればいいですね。

そこから自分で調べて、わからないことは社内で勉強すれば大丈夫です。

もっと突っ込んでしまえば、お客さんに直接聞くこともあります。



●意外な業界との関り


IT関係とも取引があるとお聞きしたのですが、どのような関りがありますか?


ITのプログラムは自体は一切行いませんが、半導体などの製造するために、化学薬品での処理及び適切に扱える業者が必要になりますので、関りがありますね。


コンピュータに入っているようなCPUといった超高度な半導体、スイッチのon・offといった単純な半導体などがあります。


半導体は基本的にシリコンからできていて、その中に回路を集積していきますが、これを製造する際に酸などの大量の薬品を使います。


大変危険なのでそれを中和するためにまた薬品が必要になります。なので、半導体を作るには大量の水と高純度薬品を使うことになります。


コロナの関係で半導体の需要がすごく増しています。


そのときに、半導体もそうですし、5Gなど次世代通信向けのデバイスといった物を作っている会社も青森県にありまして、そういったところにも卸させていただいています。



●コロナ禍での変化について


少しコロナの話が出てきましたが、コロナ禍での変化についてお聞きしたいです。


コロナの影響で売り上げが伸びない業界も多くありますが、化学系の工場はどうですか?


化学系の企業でも業界によって影響は異なります。


例えば、自動車の需要はありますが、自動車に用いる半導体は世界のサプライチェーンが途切れたことにより、供給不足になっており、不本意な減産などを強いられました。


一方で、リモートワークなどの急拡大により、IT機器向けの半導体の需要は急増しております。弊社は主に、IT機器向けの半導体を製造しているお客様が多く、増産などにより売り上げを伸ばすことができました。


 同じ半導体であっても、どの業界向けかによって明暗が分かれる事がります。



●入社後ギャップ


働く前と働いているときのギャップはあると思いますか?


ギャップは色々な視点と年代などで感じ方の差はあると思います。

多少なりとも学生の時に感じるものとは異なったものはあると思います。


以前は入社前の試験や会社見学で、どんな雰囲気の会社なのかを見てもらっていました。


入社後に仕事を通して、広く深く知ります。現在はコロナの影響で会社見学できなくなってしまい、さらにギャップが大きくなるのかなと感じています。


なので、弊社と学生さんがお互いを知る機会を設けづらいというのが、会社として現在の悩みでもあります。


会社の見学も例年であれば行っていたのですね。


本来であれば、9月ごろにインターンシップといった形で、1日会社に来てもらい、会社の説明を受けてから、営業の方に一日同行してもらっていました。


実際インターンシップを受け入れていた時期のほうが、入社してくださる学生さんが多く、10年ほど前に比べて早期離職も減ったので良かったですけどね。


いかんせん、普段接している社会の表側に出ない地味な仕事なので、そこをお伝えするのが難しいです。

口頭でも雰囲気はお伝えすることはできますが、やはり一緒に行って見て頂いたほうがいいと思います。


今回の取材もオンラインなので、それができないのがもどかしいですね...


そうですね。会社を見学してみたかったです。 


表側に出てこない理由はB to Bの企業だからですか?


まさしくそうですね。


弊社の場合、一般的に工場や病院、官公庁、大学などが取引相手になります。

最終的には、学生さんや患者様といった一般の方に繋がります。


基本的にはB to B のかなりインフラに近いところに位置しているので。


その意味で弊社が宣伝をしても、「こういった会社もあるんだな」という解釈にしか繋がらないので、難しいところはあります。




メッセージ

最後にメッセージをお願いします!


弊社としては、仕事内容が人と人とをつなぐ内容になるので、人と話すのがしんどいみたいな人だとお互いにつらいかなと思います。

人と話したり、かつ調べて発信したりといったことが好きな人だと素晴らしいと思います。


私個人としては、自分が専攻していた授業や研究の内容といった、人にわからないことを面白そうに伝えられる人は素晴らしいなと思います。


自分が調べて理解して何がすごいのかを人に発信できたりするといいですね。

それだけで大学生としては充分だと思います。なぜなら、大学はバイトやガクチカを身につけるために行くのではなく、教育機関であり研究することの基本を学んで頂くのが本分だと思うからです。


逆に先生から与えられた内容や、あまり興味のない内容のものであっても、その内容をしっかり理解して人に説明する力があれば、充分だと思います。



ありがとうございました!







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