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会社紹介「東奥日報社」



今回は「東奥日報社」に取材させて頂きました。

県民にはなじみ深い「東奥日報」日刊新聞を発行されている会社です。 青森市にある本社までお邪魔し、人事部の夏坂さん、佐藤さんにお話を伺うことができました。


目次



事業内容 東奥日報は1888年12月6日に創刊し、2018年に130周年を迎えました


事業内容は日刊新聞発行、出版のほか、青森花火大会や弘前・白神アップルマラソンの主催など各種文化事業を行っています。


最近はニーズに合わせてデジタル事業にも取り組んでおります。

HPのほか、東奥日報アプリからのニュース速報配信や、公共施設・店頭のような場所で大型ディスプレイを設置し、情報を発信するデジタルサイネージなどデジタル事業に力を入れています。


Q.デジタル事業はどの部署で担当されていますか? Web東奥を拝見しました。Webにも力を入られていますよね。

まず取材し記事を書くのは報道部や文化出版部の外勤記者です。 また支社局にも記者がいます。

その書かれた原稿及び写真をデジタル局がデジタル媒体に載せています。

デジタル局とシステム局という二つの部門があり、それらが連携しながらデジタル事業に取り組んでいます。


ニュースの現場は同じであるため、取材して原稿を作成するまでは紙媒体も電子媒体も変わりません。


また、東奥日報社の場合は地方新聞社10社ほどで、共同通信社と共に新聞製作共有システムを作っています。

共有システムは運用コストを抑えることができ、運用はクラウドなため、災害などの緊急事態が起こってもデータ保管の面で安心できます。 この共有システムの保守管理をシステム部が担っています。


外部から供給される様々なシステムの運営管理も行っているほか、社内それぞれの業務にかかわる部分で、このようなシステムがあれば便利という声があればそれに合わせて、社内で開発します。 ただし、大元になるようなシステムや複雑なものは外注します。



Q.技術職はプログラミングなど勉強してきた人を募集していますか?


よく聞かれます。未経験者の方でも大丈夫です。

一方で、応募されるのは大学時代にそのようなことを学んできた方々が多いです。



Q取材先はどのように決められていますか?


ケースバイケースで行います。

記者は実は大きく分けて外勤の記者と内勤の整理記者の二つがあります。


外勤記者は外に出ていろいろな方から話を聞く記者を指し、整理記者というのは社内で、外勤記者が書いた原稿や写真を使って紙面のレイアウトをしたり、一目で意味がわかる見出しを考えたり、読者の方が読みやすい紙面を作ります。


二つに大別されますが、取材に関して外勤記者は、普段から自分の担当分野を持っており、警察担当や、政治担当、農業担当、漁業担当、スポーツ担当もいます。


そのため、関連する行政官庁とか民間の団体の人たちの所に足を運び、普段から情報収集をすることで、「これは記事にできるな」、「問題があることだから記事にしなくてならない」と考えたり、「青森県を元気にするテーマ、紙面で紹介することで県民が元気になるのではないか」といったことを常日頃から考えて、それを上司と相談し、立案して記事にします。


また担当する様々な団体、民間団体や行政からの情報提供もあります。

事件事故があると、いち早く現場に駆けつけて取材します。


外部からの情報提供に関しては、担当記者がいる場合はその人が、不在の場合は担当でなくても、その分野に近い人が担当して行くこともあります。弘前支社の場合は、弘前大学担当の記者がいます。





Q外勤、内勤はどのように分けますか?

外勤は新卒で情報収集メイン、内勤はベテランのようなイメージがあります。


現場の記者がいて、取材して記事にして、そのまま新聞になる訳ではなく、ベテランの記者たちが「デスク」と呼ばれる関門となります。


まだ経験の浅い記者の場合、記事の書き方がまだ上手くなかったり、もう少し詳しく取材して欲しかったりするときがあります。


取材に行く前にも指導し、記者が描いた原稿をチェックしています。

整理部は記事の傾向を見て見出しを考えたり、写真をどれぐらいの大きさにするといいのかを考えたりします。


もちろん記事をどのページに振り分けるかなど、この辺も整理部を中心に判断しています。ニュースバリューがあるものは新聞の上の方に載り、何回も記事になり、同じテーマで5回も記事になっている場合などは見出しが小さくなっていくことがあります。


紙面作りにおいて整理部は非常に権限が大きい部署になりますが、こちらも若いうちから配属される人は多いです。


新卒で最初に取材部門に配属になった場合はまず、先輩記者に連れられて取材を見るところから始まります。

ベテランの人たちに教えてもらい、少しずつ段階を踏んで上達するように教えるような仕組みになります。



Q取材するに当たって、これだけは聞いておきたいみたいなことを軸として何か持っていたりしますか?


これだけ聞いておきたいということは、取材分野によっても違い、ニュースの性格によって違ってくると思います。常にニュースの核心がどこにあるのか捉えていくことが大事なのかなと思います。


新聞の場合、他のメディアと違い紙は何十年も残るため、1週間後、1ヶ月後にも、この記事は間違っていると指摘が来る可能性があります。


そのため、緊張感があります。記録性があるので、郷土史を研究する人たちが昔のことを知るために、図書館などで明治時代の東奥日報を調べることもあります。


今の新聞が100年後に歴史として残るため、記者は自分の書く記事が歴史に残るということを考え、緊張感を持ちながら、取材編集に当たっています。



Q取材してから記事ができるまでの工程


新聞記者は事件事故や災害などの記事を翌日の新聞に載せなければならないため、

取材してから出稿するまでの締め切りの時間を、新聞が読者の元へ届く時間から逆算して考えています。


極端な場合は現場で取材をして、車からパソコンで原稿を書いて送ることもあります。

取材から締め切りまでの時間は取材時間や内容によっても異なるため、それを考えながら記事を書き、デスクのチェックを受けて原稿として完成されたものは、整理部に渡ります。 そこでまた見やすいレイアウトを考える時間も必要になるため、必ずしも毎日同じリズムで仕事をするわけではありません。


記事の内容によっては、改めて遠方に出向いて専門家から話を聞かないといけない場合もあるため、翌日ではなく、後日に載ることもあってケースバイケースになります。



Q出版物が出版されるまでの流れ・どれぐらいの人が関わっていますか?


出版物は様々なタイプがありますが、新聞で連載された記事を出版物として残す場合が多いです。

新聞に掲載された原稿のテキストを元に文化出版部という部署で漢字にふりがなを付けたり、「昨日」や「昨年」という表記を西暦や具体的な年数に直す作業もあります。


そして印刷会社に一度原稿を出して、内容の修正などを何度か繰り返し、写真の色調整や文字の大きさ・書体の変更などの作業をした上で、本格的な印刷に入ります。


できあがった出版物は青森県図書教育用品を通じて、県内の各書店に卸します。

関わっている人数としては、記事を書いた著者、文化出版部、発注する印刷会社の社員さんもあわせて、大体7人程度で担当しています。




Q最後に学生へ一言をお願いします! 


新聞を読むことは幅広い知識を得ることに繋がります。

また社会の様々な出来事に関心を持つ一つのきっかけになるのが新聞だと思います。

今、ネットを通じたニュースが多く配信されていますが、ネットの場合は自分が普段から関心を持っているニュースばかりを見ることで知識が偏ってしまうということが指摘されています。


一方で、新聞の場合は自分の関心があるニュースを見ようとすると、その隣には興味の無かった記事も目に入ります。そこから新たに関心を持つことに繋がり、自分の知識や社会性も広がっていくのではないかと思います。


また、特に東奥日報は青森県の隅々までカバーしているので、進学のために初めて青森に来た県外出身の学生さんや、青森県内の地元就職を考えている学生さんなどに読んでいただくことで、青森県を深く知ることができると思っています。


ありがとうございました!






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